インターネットの普及で変わったBMXメーカーの映像プロモーション

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下のブログパーツでBMXの映像が見れる
しかも相当映像の内容もすごいし、新しい映像が出来上がる、それが見れるようになっている

www.odysseybmx.comwww.odysseybmx.com/dailyword

映像は、このBMXメーカー”Odyssey”のチームライダーたちのライディング映像で、この映像を1本に集めてDVDとしても世界中に発売されている
しかし、なぜDVDで販売するほどお金と時間をかけて作った映像をネットで無料で配布するのだろうね
目的はプロモーションのためだろうが、時代背景の変化から、もうちょっと考えてみることにする

時代背景の移り変わり(00年〜09年)

技術的変化

インターネットの普及
00年

・プロモーションの場は雑誌、ビデオ、イベント、そして新たにインターネットが加わる
・インターネットでもプロモーションを行っていたがテキストと画像までだった

09年
・プロモーションの場としてインターネットの効果が上がってきた(普及率向上、ブロードバンド化によるコンテンツのリッチ化)
・YouTubeなどの動画共有サイトのお陰もありネットで動画を見るということが当たり前になった
・パソコンで動画コンテンツを販売することは難しく、消費者は無料でコンテンツを楽しむようになった


消費者のライフスタイルの変化

00年
・インターネットがさらに普及、1人1台のパソコン持ってるぐらいパソコンは普及していたと思う
・ADSLが99年からサービスを開始し、ブロードバンド日本に上陸したという感じ

09年
・携帯電話、インターネットの普及で膨大情報にどこからでもアクセスできるようになった
・BLOG,SNSの普及で自分をネット上で公開して、見てもらうことができるようになった


経済的変化

00年は景気は良いとは言わないが、悪くもなかったかも
09年はとても不景気である


消費者の移り変わり

05年前後までずっと、BMXの映像情報であるビデオは店頭、通販で買うのが主流だった
09年になりユーザーはビデオをほとんど買わなくなった

各メーカーのチームライダーを起用したビデオは店頭で販売されていた
しかし、数年前から消費者たちがビデオを買わなくなりインターネットでビデオを見るようになっている


BMXメーカーの移り変わり

商品

00年
軽量化ブームが始まり軽い商品が求められるようになった
軽いと強度が減るためパーツは壊れやすくなっていたこともあった

09年
各メーカーはパーツ作りのKnow-Howが溜まり軽くて丈夫でそこそこの値段の商品を作るようになった
結果、消費者は商品を買っても壊れにくくなっているため国内の消費が減少


広告宣伝としてのビデオ

00年
各メーカーはビデオ自分のメーカーのブランディングとしてビデオを作り製品として販売していた

09年
各メーカーはブランディングとしてチームライダーを使いWebから積極的に情報発信をしている
ビデオをリリースしても以前ほど売れなくなっていることがあり、ビデオを使ったプロモーション方法も以下のように複数の方法が取られている

■量産型
ビデオとしてリリースするに至らない品質で映像を短期的に作って多くのビデオをリリースする
品質よりも量を重視した作戦
小規模〜中規模の多くのBMXメーカーが行っている

・メリット
自社Web、動画共有サイトで公開する場合、更新頻度が高くなるためユーザーを定期的に引きつけることができるかも
ビデオの品質を下げているため制作費を抑えることができる

・デメリット
大きく話題になるビデオを作れるのか?
品質を高くするには予算と人材が必要になる


■少量高品質型で販売する
高品質のビデオを作りリリースして、今まで通り店頭で販売する
量よりも高品質のもので勝負する作戦。
良いものこそ話題になり、消費者が購入するという前提条件があると考える
中規模〜大規模メーカーが行うことがある

・メリット
気合いの入ったビデオを作り大きな話題を作ることができる
ビデオを販売して売上を作れる

・デメリット
頻繁に作るのは大変だから1年に1本リリースすれば多いほうなので、ユーザーを引きつけ続けることが困難


■少量高品質型で無料配布
高品質のビデオを作りリリースして、無料でインターネット、雑誌を経由してユーザーに届ける
ビデオを販売するよりも話題、プロモーション効果を重視し、高品質のものを無料で配布してしまう作戦
中規模〜大規模メーカーが行っている。ユーザーにとっては一番嬉しい施策だ

・メリット
気合いを入れて作った高品質の映像を多くの人に見てもらうことができる
自社の強力なプロモーションツールとなる

・デメリット
頻繁にリリースするのが困難
売上を上げることができないため、広告宣伝費として認識するしかないかも


自分の解釈

小規模メーカーにとってチャンス

技術の進歩によって、消費者のライフスタイルの変化でBMXメーカーのプロモーションがこのように変わったのは、僕としては驚きで
いいことは資本の無い小規模のBMXメーカーでも手軽に映像を作って、ネット上で多くの人にたいして配信することができるようになった
また、それまで優位な立場にいた大規模メーカーも引き続き高品質な映像を作って消費者を引きつけることもできる
でも、消費者は映像の品質をそこまで気にするかというと、そうでもなく内容を一番気にする
ってことで、BMXメーカーが今まで通りライダーを通してプロモーションを行うのなら
肝となる大事なところは独創的なことをするライダーの確保になっていくのかもね


本質が問われる時代になってきているのでは

BMXメーカーがプロモーション用の映像でたくさんのファンを作ったとしても
実際の商品がよくなければ、とたんに評判はガタ落ちである
一番大事なのは本業の物作りであるし、そこで革新的なアイディアによる商品が作れたら
プロモーションを大々的に行わずとも、動画を作ってインターネット上で配信をし
うまく集客をすればなんとかプロモーションができてしまうのかもしれない
しかし、話題性を作ることも重要なため商品のアイディアand/orプロモーション用コンテンツには独創的なアイディアが、驚くぐらいすごい内容が必要なんだろうな

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