新しいビジネス、事業を考えるために役立つ本:ビジネスロードテスト

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僕の通学している大学院のベンチャー企業系の授業のオススメの本として、今回紹介するビジネスロードテストと出会った。
新しいビジネスを考えるとき、立ち上げるときに何を考えたらいいのか?なんて分からない方には、是非ともこの本をオススメする。
読んでみると、新規ビジネス・事業を立ち上げるときに、あいまいな環境から明確な成功条件を見事に抽出し体系化する枠組みを解説しています。


ビジネスロードテスト 新規事業を成功に導く7つの条件
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僕の中でポイントと思ったところを下に記してみます。

企業で成功するための3つのポイント

起業を成功させるうえで、重要な要素が三つある。市場、業界、そして経営陣だ。

市場、業界、経営陣の3つの視点で考えることは分かる。
本書で紹介している7ドメインは、この3つの視点をさらに深堀をして考えているため、より深い思考、調査を行うことへと導くのだろう。

 

新規ビジネスを行うときに考える7カテゴリー

本書で紹介している7ドメインを下に軽く書いてみます。

  1. 市場:マクロレベル
  2. 市場:ミクロレベル
  3. 業界:マクロレベル
  4. 業界:ミクロレベル
  5. 使命、野心、リクス許容度
  6. 主要生高要因に対する実行力
  7. バリューチェーン上での人的ネットワーク

各ドメインの中で僕が気になったところを下に抜き出してみます。

 

1. 市場:マクロレベル

まずは、市場規模を評価する。新聞や雑誌などから業界の二次データを集めれば、 その市場の大きさが分かる。 市場規模を測定する方法は多い。多ければ多い方がよいのだ。 市場における顧客数、その顧客が関連した製品に費やす総額、 年間に購入する商品数やサービスの利用頻度などが考えられるだろう。 市場の成長率を示す最近の統計数値や、将来の成長見込みを示すデータも参考になる。



起業家にとって重要なのは、そのチャンスの内容を知ることだ。
規模も魅力も大きな市場に対して、充分な見込みのあるチャンスなのか?
それとも、可能性の限られたニッチ向けのチャンスなのか?
どちらにせよ、市場の魅力について、明快な結論を得ることが大事だ。


上の2つの内容を見ると、マクロレベルの市場とは大きな視点で、新規ビジネスで狙っている市場がどうなのか?というのを見極めるということなんだろうね。
例えば、今ならスマートフォン市場の勢いがあると思う。
だから、そのスマートフォン市場の市場調査をしっかりしなさいということなんだろう。

 

2. 市場:ミクロレベル:

"有能な起業家は市場全体ではなく、「市場」の中の非常に小さいセグメントに狙いを定めている"と書いてある。
言われてみれば、確かに大きな視点だけでなく、小さな視点でも市場を見て評価をしないと自分の考えにリアリティーが減ってしまう。
そこで本書は下の4つのポイントを教えてくれている。

小さいセグメントに狙いを定めるときに考える4つのポイント

1.自社の商品やサービスのメリットを理解し、購入してくれる市場セグメントは存在するのか?
自社の商品はターゲット顧客が喜んでお金を出し、彼らの悩みや痛みを解決できるのか?
2.顧客が思い描くメリットは、すでに提供されている商品やサービスよりも、何らかの点で優れているのか?
3.このセグメントの大きさはどのくらいか?どれほどの速さで成長しているのか?
4.このセグメントへ参入することは、かねてから狙っている他のセグメントへの参入につながるか?


注意点
1.顧客に提供するメリットを差別化できなければ、ほとんどの顧客は商品を買わない。
2.成長への道筋が見えなければ、ほとんどの投資家は資金を出さない


 

3. 業界:マクロレベル
マクロレベルの業界は5 Force 分析を行い、自分で解釈を捻り出す。
5 Force分析を考えるときに下のことを考えますよね

・あなたはどの業界で戦おうとしているのか? 慎重に定義しなさい
・この業界に参入するのは簡単か、それとも難しいのか?
・この業界へのサプライヤーは、取引条件を決定するだけの交渉力を持っているか?
・買い手は取引条件を決定するだけの交渉力を持っているか?
・代替製品が市場を奪ってしまう可能性は高いか?それとも低いか?
・競合他社との敵対関係は厳しいか? それとも緩やかか?


 

4. 業界:ミクロレベル
ミクロレベルの業界で考えることは自分または自分の組織の競争優位性だ
その競争優位性を考えるときに下の3つの視点で考えてみる

優位性を保持するためのポイント
・他の起業が真似できないような独自要素の存在
・他の起業が真似しにくいほど優れた組織プロセス、能力、資源の存在
・経済合理性のあるビジネスモデルの存在 


 

 

5〜7. 結果が出せるチームか?
5〜7のドメインをまとめて3つ書いてしまいます

5. 使命、野心、リクス許容度
6. 主要生高要因に対する実行力
7. バリューチェーン上での人的ネットワーク

その中で僕が気になった、ことだけを下に抜き出します。


野心
・私はこの事業をどれくらいまで拡大したいのか?売上、収益、社員数、支店数などの尺度で考えてみよう。
・この事業で、私はどのような役割を担いたいのか?自ら行動したいのか?マネジメントに携わりたいのか?それとも、リーダーになりたいのか?
・どれだけの間、この事業に携わっていたいのか?


主要生高要因(CSF)の特定
・企業の業績に深刻な悪影響を与える決定や行動とは、どのようなものか?
・企業の業績にこの上ない好影響を与える決定や行動とは、どのようなものか?


投資家が知りたいこと
・起業リーダーが、今後遭遇しそうな市場や競争環境だけではなく、参入を計画中の業界のCSFを特定し、理解しているかどうかだ。
・起業リーダーが、言葉ではなく過去の実績を示せる経営チームを結成しているということ


優れたビジネスチャンスはどこからやってくるのか?
・マクロレベルの動向によって生み出されるビジネスチャンス
・顧客の悩みへの共感・追体験によって見つけられるビジネスチャンス
・科学的なリサーチによって生み出されるビジネスチャンス
・すでに他の場所で成功していることが明らかなビジネスチャンス


3ドメインで考えることはたくさんあるのだが、僕が上のものをざっくりと抜き出してみた。
ざっくりしすぎているので、詳細を知りたい方は本書:ビジネスロードテスト 新規事業を成功に導く7つの条件を読んでみてください。

その他に気になった文章が下の2つです。

ピータードラッガーによると
「イノベーションの成功例の中では、変化を利用している事例が圧倒的に多い」


トレンドを検証し、下のように自問する
「このトレンドは、我々の生活や、市場、業界にどのような影響を及ぼすのか?」


 

最後に

この本は新規事業を行う際に考えるポイントを分かりやすく抽出し、解説している良著だ。
自分がこのような本を読むとは4年前までは想像していなかったが、読んでよかった。
また、自分の中で考える新たな幅を持つことができた。
実際に新規ビジネスを立ち上げるかということ、そんな予定はまだないのだが、
新規企画を考える際にはこの7ドメインのアプローチを使うことができる。
また、新規事業だけでなく、既存事業の分析、立て直しにも応用できる考え方だろうな。

ビジネスの知的腕力を欲している方にオススメですね→ビジネスロードテスト 新規事業を成功に導く7つの条件