TSUTAYAの新プロジェクト:団塊世代に知のストレージを提供

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:  
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

先日、代官山の旧山手通りを仕事で通っていたら大きな敷地で新たな建物3棟を建築していた。
正面には大きな"T"の字、そして一つ一つの白いタイルも"T"の字が刻まれている。
近寄ってみると"代官山プロジェクト"と標識に書いてある。
知り合いから代官山プロジェクトのことをちょうど聞いていたので、「あ、ここなんだ」と思った。

daikanyama01.jpg

代官山プロジェクトとはTSUTAYAが代官山に1万2000平米もの敷地を使って新たに「蔦屋書店」11月からオープンさせるというものだ。
そこでのサービスについては代官山プロジェクトの求人ページを見ると本、映画、文房具、旅行などを通したライフスタイルを提案していく場所を作っていこうとしていると思う。
大きなカフェもあるのでゆっくりと過ごすこともできそうだ。

そして、TSUTAYAを運営するCCCのCEO増田氏の著書「代官山オトナTSUTAYA計画」も手に入れ読んでみた。

代官山 オトナTSUTAYA計画
daikanyama02.jpg
詳細はamazonへ


僕が面白いと思った部分を4カ所下に抜き出してみる。


1. 知のストレージで理性・知性を刺激する場

代官山に新しく生まれるTSUTAYAも同じように、その本質は"店"ではなく"知のストレージ"なのだ

TSUTAYAは表面的にはレンタルショップだが、TSUTAYAの底にある意図というのは"知のストレージ"ということなんですね。
確かに、映画、本、音楽によって知性を刺激し、いいINPUTができるから納得する。
勉強だけがINPUTだとは僕は思わず、映画、音楽も立派なINPUTだ。
昨晩は映画ウォール・ストリートを観たが、あの映画を見て金融の人って本当〜にお金が好きなんだと感じた。僕もお金は好きだけど、それ以上に僕の到達できないレベルの"好き"なんだろうと思った。実際どうなのかは分からないけどね。
要は映画も立派なINPUTということだ。
そして、"知のストレージ"という表現は僕の知的好奇心を刺激させられてしまう。

2. 団塊の世代の知を提供

代官山プロジェクトのターゲットは団塊の世代だと言う。
本書では団塊の世代をプレミアエイジと呼んでいるが、普通に考えて団塊の世代は今や「お金と時間」を持っている。
だからそこを狙ったビジネスが美味しいのだと簡単に考えてしまう。
でも、本書ではそれよりも深く考えてあり下のように面白いことを書いている。

(蔦屋書店は)"お金持ちのための文化クラブ"のようなものではない。ここでいう特権性とは資産や所得から生み出されるものではなく、知性や理性に基盤を置くものだ。
プレミアエイジとは、いわば"知の上位者"たらんとしている人々なのだから。

蔦屋書店はプレミアエイジに対してお金、資産は関係なく、知性・理性を刺激するサービスを提供するということなのだろう。
たしかに年齢を重ねていくと、物欲、性欲が減っていき、逆に知識欲が増えていくのだと僕は思う。
60歳を超えると知性、理性に対して、より価値を感じるようになるのだと僕は想像する。


3. 提案とは相手の立場に立った言葉で伝えること

代官山プロジェクトの求人ページを見ると蔦屋書店は提案型のお店にしていくことが読み取れる。
そして、提案(リコメンド)についても本書の中に下のように書いてある。

リコメンドの本質とは、相手の理解の領域の外にある企画を、その人の領域の中にある言葉に置き換えることだと私は考えている。書籍・ビデオ・レコードを扱う店に「書店」とつけることで。私はその考えを実践してみたのだ。

分かりやすく、相手に伝わる表現・言い方で物事を伝えるというのは非常に大事だ。しかし、それは簡単なようで簡単でない。
それができることが良いリコメンドをするための重要能力ということなんだろうね。
僕が思うキーポイントは相手の立場に立って考えられるかということだろう。
相手の立場に立って考えれば良いリコメンドができるだろうな。


4. 企画・ビジネスアイディアはシンプルであるべき

CCCは企画会社だと言い続ける増田氏の企画についても、下の一文が僕は参考になった。

何かの企画を立てようとするとき、徹底的にシンプルに考える。これもひとつの重要な方法論だ。

優れたビジネスアイディアも単純でシンプルであるべきだと話を聞く。
企画もビジネスアイディア同様シンプルであるべきなのだろう。
僕は企画を考え、企画書を作っているが、自分の企画が単純かというと、どうだろう?
必ずしもそうとは言えない。
もしかして、企画は深く考え最後のアウトプットは分かりやすくシンプルに表現できるまで磨く必要があるということなのかもしれない。
深く考え、企画のキモとなる部分を抜き出して分かりやすく表現することによって、人に伝わるいい企画へと昇華するのだろうね。

最後に

本書を読んで企画の達人であるCCCのCEO増田氏が代官山プロジェクトへの想いの強さを感じた。
是非11月のオープン後には代官山の蔦屋書店を団塊世代の両親と共に訪れてみたい。
そして、父と母がどう・何を感じるのかが次の僕の興味だ。