プロアスリートという職業:トップモトクロスライダー増田一将の場合

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勝負の勝ち方をトップモトクロスライダー増田一将から学ぶから増田選手の勝負への向き合い方を垣間見ることができました。
今度はプロアスリートとはどのような職業なのかを増田選手に聞きてみたところ、快く答えてくれました。

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以下、増田選手のインタビューです


質問1:増田さんはいつからプロアスリートとして活躍しているのですか?
プロアスリートの定義は人によってさまざまなのですが、始めてスポンサーが付いたときとモトクロスライダーとして生活できる収入を得られるようになったときの時期を教えてください。

初めてスポンサーが付いたのは、小学5年生の時。
モトクロスライダーとして、生活できるようになったのは18歳から現在まで。

 

質問2:現在、家族を養うほどのプロアスリートですが、回りから見ると夢の職業のように思えますが、リスクと苦労もあると思います。増田さんから見てリスク、苦労はありますか?

リスク:
転倒などで大怪我する恐れが一般の人より身近に潜んでいる。
その他、成績次第では収入が安定しない。

苦労:
有難い事に、趣味の延長上が仕事になっているので苦労というのはあまり感じませんが、しいて言えば努力をしても成績にすぐに結びつかない事。

 

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質問3:増田さんの考えるプロアスリートと社会人の共通している部分を教えてください

−結果を数字で出すこと、人間性と熱意
いかに協力企業(顧客・スポンサーなど)さんに自分の成果を伝えられるか。
結果として数字を出す事が一番ですが、それ以外にも人間性や仕事への熱意だと思います。
一番共通しているのと思われるのは、仕事への熱意。どれだけ自分は、仕事への情熱や方向性などを協力企業(顧客・スポンサーなど)に力説できるか。
その力説次第では、結果が左右されると思います。


−コミュニケーション力
 協力企業(顧客・スポンサーなど)さんに対して黙っていても、理解していただけない事が多い事ので、やはりプレゼン力やコミュニケーション力も必要です。
プレゼン力に関しては、仕事への情熱や熱意などをいかに簡潔に言葉にできるか。
また、相手を自分の方へ引き寄せるか!言葉にする事は、なかなか難しいですがそれ以外にも、重要なのはコミュニケーション力ですね。
言葉に出来ても、協力企業(顧客・スポンサーなど)とうまく関係が築けない人は勿体無いですね。
特に、協力企業(顧客・スポンサーなど)から仕事をもらう場合は、その人(担当者)を応援してあげる気持ちは強いと思います。
セールスで言えば、何々さんが言っているなら間違いないでしょ!みたいな感じは、まさしく人間性のコミュニケーション力ですね。

 

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質問4:増田さんの考えるプロアスリートと社会人と共通していないことを教えてください

まず、何をするにも決めてくれる人が居ません。
仮に決まっていても、それが正しくても結果が伴わない場合は正しくないと判断されてしまいます。
全てにおいて、やっている内容ではなく結果の部分しか評価対象に入らない世界なのです。
また、社会人は自分で企画を練り実行するなどと多いかと思います。
しかし、仮にプレゼンが良い結果ではなかったとしても、それまでの過程が良いものであれば良い判断してくれると思います。

 

質問5:増田さんはプロアスリートという職業を選択されたのだと思います。誰もができる職業ではないですが、増田さんはいつから自分がプロアスリートになると思っていたのですか?

 はっきりは、覚ええていませんが幼い頃から思っていましたね。
中学生の時には、自分が所属したいチームも明確に決まっていました。
結局、そのチームには所属しませんでしたけどね。

 

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質問6:中学生のときに所属したいチームが明確にあったということは、中学生のときからモトクロスで食っていこうと思っていたのですか?

思っていましたね。中学生の時には、高校も進学せずモトクロスに時間を費やしたいという思いが強かったですね。
バイクメーカーのチームに所属するには、高卒が条件みたいな暗黙の決まりがあったので進学しました。

 

質問7:増田さんは自分がこうなりたいというビジョンを昔から明確に描くようにしているのですか?レース前にイメージトレーニングもされるみたいなので、レース以外に自分の将来については明確に思い描いている感じですか?

 レースに関しては、イメージがある程度は出来ていますがレース以外に関しては、まだ明確なビジョンが見つけられてない為か出来ていませんね。
長年レース生活を過ごしてきたお陰で、次の人生(職業)が決まってないです。
レース以外、現状では考えられないというのが適切ですね。
まずは目標を達成するまでは!
とはいえ、そろそろ模索し始めなければいけない時期にも来ているとも正直思っています。
この先レース人生より長く、行う事になるだろうから慎重かつ具体的にビジョンを持ち実行していこうと思っています。

 

質問8:プロアスリートという職業を他の人にオススメできる職業ですか? オススメできるポイントとそうでもないポイントを教えていただければ嬉しいです。

オススメ・ポイント
自分の好きな事を職業に出来る為、スタート位置が1からではないので、職業になったという気分ではなく好きな事を続けているといった感じで、やりがいがある。

そうでもない・ポイント
やりがいがあるが、必ずしも良い結果ではない。また、モトクロスで言えばマイナースポーツな為、職業的に安定されないと見られローン審査など厳しい。

ポイントを、書いてみましたが自分にとっては そうでもないポイント が見つからなかった。好きな事の延長上ではあるが、普通の職業とは違った充実感を味わえると思います。 


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インタビューを終えた僕の解釈

楽しそうだが厳しい世界に身を投じている
結果が伴わないとスポンサーさんが評価してくれないと回答いただきましたが、増田さん自身は自分を向上させるためにPDCA(Plan→Do→Check→Action)をフル回転し続けている。
僕も含めて増田選手を外から見ている人には結果のみが見えやすくて、分かりやすいのだろうが、それを支えているのが増田選手の愚直な練習し、PDCAを繰り返していることなろう。
評価されるのは氷山の一角の結果であり、その結果を生むために多大な努力を人知れず行っているのは容易に想像できる。
本当に、厳しい世界に自分の身を置いているのだろう。

 

結果のみなら情熱、コミュニケーション力も大事
結果が大事というのは分かるが、同時に情熱とコミュニケーション力がないとプロアスリートは勤まり難そうだ。
プロアスリートもスポンサー・ファンなどの応援があって成り立つのだろう。
スポンサー・ファンたちが結果だけをアピールするのは不十分でそこに情熱、想いなども伝えることでスポンサー・ファンの心を動かすことができるのだろう。

 

プロアスリートは自営業か社長と似た職種
増田選手のようなプロアスリートを仕事に例えると自営業、社長と言ってもいいのだろう。
似ていると思うポイントは、自ら意思決定をしていくということと、そして社会、顧客が評価をしたかしないかが数字で現われ、数字(利益)を作らないと収入がなくなるというところだろう。
加えて、プロアスリートは怪我をするリスクが高いことと、選手生命が社会人の60歳よりは短いということが、プロアスリートをより厳しい職業にしているのだろう。

 

誰よりもモトクロスが好きでイメージをしまくっている
中学生からプロライダーになりたいと思い、漠然となりたいではなくて、どこのチームライダーになるまで強く明確にイメージしていたのが素晴らしいと思う。
レースもとてもリアルにイメージトレーニングをしているのだと思う。
だから勝てるのだろう。僕もBMXライダーとして大会に出て勝っていたときには同じようにイメージしていたことを思い出す。
増田選手のこれからのチャレンジとしてはプロ選手の後どうするかみたいだ。
まだ明確にイメージは無いとのことだが、増田選手の話しを聞いていると、筋肉だけのプロアスリートではなく頭脳と情熱を備えた素晴らしい人物だ。
プロ選手後も素敵なビジョンを築けると僕は強く思う

 

増田さんに関連するWebサイト

モトクロスライダー増田一将 公式サイト
増田一将さんのブログ
ホンダ・全日本モトクロスサイト